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河童は元気だ!!

2010年6月28日月曜日

我が家から50メートル程離れたところに小川が流れている。
今ではすっかりコンクリートで囲まれた農業用水兼防火用の集落水路なのだが、僕の子供時代には砂利の川に底石組み護岸が残っており、小魚や川蟹をとって水遊びをしたものだった。だから、様子が変わっても僕にとっては用水路ではなく、川なのだ。
歩くようになった子供と散歩にでかけるといつも、その川の前で子供が足を止めてしまう。まだ喋ることが出来ないのに「うーん!うーん!」とまるで世界的に重要な発見を成し遂げたかのように川面を指差すのである。お日様でキラキラして綺麗だねェと言葉をかけても、親のほうを向こうともしない。10分でも20分でも眺めていて、困ったことに流れのほうにテテテッと歩いて行こうとするものだから危ないことこのうえない。とうとう親が痺れを切らし、嫌がる我が子を抱き上げて帰路につくことになるのだ。
こんなに川が好きなのは自分の子供だけかと思っていたが、先日お隣の奥さんから「子供は川が大好きだから、目を離せないね」と言われて、なるほど川が好きなのは小さな子供に共通する心理状況なのだなーと初めて気がついた。
うちの子と隣の子(孫)が同じなら、きっと「川のようにキラキラ光ってユラユラ動き続けるもの」は昔から世界中の赤ちゃんが好きだったに違いない。
しかし川は困る。事故が怖い。1歳半児は風呂でも溺れるのだ。
親の心配を余所に、川にばかり近寄りたがる長男に「あんまり近寄りすぎると河童に捕まるぞ‼」と叫んでいた。勿論、1歳半児には効果がない呪文である。河童を知らないのは当然ではあるが、川が危ないものだという経験をつうじた概念を持っていないのだから仕方がない。かといって、いくら親の保護下であっても、川の危険について身をもって経験させるには1歳半ではちと若すぎる。従って、今日も強制収容されているに違いない我が子なのではあった。
ところで、僕が子供の頃の話し、「川に遊びに行く」というと、必ず婆ぁ様に「○○橋には河童が出る。××には大蛇が出る。」と脅かされた。子供が遊びに行きたがるところには必ず、妖怪やお化けが出没するものと相場が決まっていたようだ。まぁ、何度か危ない目にもあってはいるのだが(台風で増水した川で泳いでみようと言い出したのは誰だったかな…)、なんとか中年に足を突っ込もうとしているのは、婆様の脅しがどっかで効いていたのかもしれない。
ちなみに、この婆様は今も元気で、僕の長男(婆様のひ孫を)の面倒も見てくれている。是非そのうち「河童が出るぞ」とひ孫を脅かして欲しいものだ。多分、僕がいうよりもずっとリアリティがあるはずなのだ。
我が家の婆ぁ様が元気な間は、河童も大蛇もムジナも、皆元気に違いない。


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